花に美少年
「あ、ありがとう」
「それなら本当にルームシェア感覚で使ってくれても俺的には問題ないから。無理に行く場所探すくらいなら、ひとまず次の休みくらいまではここに居たら?」
「ワンルームでルームシェアって聞いた事ない」
「ロフトがあるから二部屋だ。はい、熱いから」
「うん。ありがとう。あのね、ロフトは部屋って言わないよ?」
私がお椀を受け取ると、湊結児は自分の分もよそい始める。
「じゃあ、俺がいないときはこの部屋全部自由に使っていいよ?」
「・・・」
「お姉さんはなかなか落ちないね」
「へ?」
「ううん。何でもない。とにかくさ、考えてみてよ?」
「・・・」
「それで、明日仕事が終わって俺に会いたくなったらここに帰ってきて?」
どこまで本気かわからない男が、今日も私の調子を狂わせる。
「私まだ、今日泊まるって言ってない」
「でも泊まるでしょ?」
「・・・それは」
「お姉さん?」