花に美少年
3day
「おはよう、めいちゃん」
日曜の朝、目覚めた瞬間にしてきた匂いにつられてロフトを降りると、エプロン姿の湊結児がキッチンから出てきた。
「おはよう」
「スッピンも可愛いね」
「・・・かわ、は!?」
言われた言葉に、思わず両手で顔を覆う。
「可愛いから隠さなくてもいいのに」
「・・・」
朝から饒舌らしい男を睨む。
「めいちゃん、寝癖ついてるよ?」
「自分で直すから、近寄らないで」
当たり前のように距離を詰めようとする男に一歩下がると、何故か微笑まれた。
何なの?もしかしてドMとか?
「スキンシップは大事だよ?」
「ねえ、それより焦げ臭い」
「ん?」
「この部屋、焦げ臭いんだけど」
そう。目覚めた時から気になった匂い。
「ああ、それね。ちょっと待って」
キッチンに戻っていく湊結児をジッと見つめていると、お皿片手に戻ってきた。