花に美少年
制服に着替え終わり、髪を一つに纏めると、ロッカーの鍵を締める。
「美味しかった?」
「え?」
「大学生」
「・・・えええ!?」
ニヤニヤと私を見る真奈美に、思わず顔が熱くなる。
ないないないない!絶対ないから!
誤解されたら困る!!!
「何もないから!本当に泊めてもらっただけ!」
「・・・そんなのありえる?」
「ありえるから!人類全てが真奈美みたいな肉食系じゃないの!」
「草食系男子ってやつ?」
「それもちょっと違う気はするけど・・・」
「でも美形だったんでしょ?」
「・・・まあ、普通に格好良い顔立ちだとは思う」
「美少年か」
まるで獲物を狙うハンターのように、ニヤリと笑う真奈美に、話が変な方向に進みそうで頭を抱えたくなる。
「私のタイプではないから、本当に誤解しないで!」
「ひょろひょろだったの?」
「それはわからないけど、でも細そうだった」
「細マッチョかもよ?」