花に美少年
もともと甘えている自覚はあったし、自分でも女として最悪な行動をしていると思っていた。泊めてもらって何かあっても文句を言えないって。
だけどそれでも誰かに頼らないと無理なくらい、自分が弱っていたから、どうにか自分の行動を正当化しようと自分自身に言い聞かせていた。
でもまさか、頼った相手が高校生だったなんて。
情けないにも程がある。
「じゃあ、もう行かないの?」
「・・・それは」
真奈美の問いかけに、どう答えるべきか考える。
「ん?何?珍しく即答じゃないのね」
「え?」
「だってこの話の流れなら、行かないに決まってるでしょ!?って凄い剣幕で言ってくると思ったから」
「言えるなら、そう言いたいけど」
「芽衣子?」
「そう言えない状況で、送り出された」
「・・・は?」
そう。衝撃の事実を告げられた今朝、早番だった私は湊結児よりも早く家を出た。
もちろん、スーツケースを含む荷物一式を持って玄関に向かった。
なのに、
「めいちゃん、仕事って何してるの?」
「・・・は?え?私!?」