花に美少年
「お前が勝手にここに住みたいって言ったんだろ」
「・・・は!?」
「それで知らないうちに引っ越してきただけで、誰も同棲したいなんて頼んでもねーよ」
「は!?」
何それ?何なのそれ!?それって私が頭のおかしい女ってこと!?
「でも!鉄平が毎回送ったりするの面倒だから、ここに住めばいいのにって!ご飯作るの苦手だから、毎日飯作って欲しいって!!」
「本気にするとは思ってなかったんだよ」
「は!?」
「てかさ、」
私の彼氏だったはずの男は、心底面倒臭そうに髪を掻き、またしても、ありえないことを口にした。
「俺、彼女いるから」
「・・・か、彼女?」
あまりのことに、さっきまでの勢いもなくなった。
ムカついているはずなのに、怒りすら湧かなくなった。
「今風呂に居るからさ、出てくる前に帰って欲しいんだけど」
「な、何それ」
「・・・迷惑」