花に美少年
「ごめんね、遅くなって」
「ううん。こっちこそ、休みなのに朝からごめんね」
待ち合わせたカフェに現れた真奈美が、コートを脱ぎながら私の座るテーブルに近づいてくる。
「今日夜勤でしょう?寝なくて良かったの?」
「うーん。寝たいけれど、そうもいかない」
「高校生?」
「そこ強調しないでよ。何飲む?」
「ブラックでいいよ」
椅子に座る真奈美の言葉に、店員を呼んで注文をする。
「それで昨晩はどうだったの?」
「どうって言うか・・・」
「ハンバーグ作ってあげたんでしょう?」
「まあ」
「それでそれで??」
「・・・」
「何?進展あり!?」
黙り込んだ私を、真奈美が興奮したように身を乗り出て見る。その期待に満ちた眼差しに顔を背けたくなる。
「進展とかないから」
「じゃあ、何よ?告白でもされた?」
「それは・・・」
「え?あたり?」
真奈美の言葉に、体温がゆっくりと上がる。