消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。
どうだ、と僕を振り返って見る二人に対して即座に頷いた。
これなら誘う口実にもなるし、気まずくなることもない。
これはチャンスだ。
その場で畑中さんを花火大会に誘ってみると、数分と置かずに返事が返ってきた。
可愛らしいクマが全身でOKのポーズをとっているスタンプ。
大丈夫らしい。
「行けるって」
ホッとしながら、後ろで見守っていた二人に報告する。
「よっしゃ、決まりだな。当日は俺らもついて行くからな、お前が何かやらかしたらまたどつくぞ」
「全力でフォローするから安心して行こう」
……二人も来るのか。
てっきり畑中さんと二人きりだと思っていたから、落胆する。
それに……
何かあってやらかすのは僕じゃない気がする。
二人を見ながら一抹の不安を覚えるのだった。