消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。
ちかづく

スケッチブック、通じた想い




花火大会から数日後。


畑中さんから連絡があったのは、突然だった。



《近い日に会えませんか?お話ししたいことがあります》


彼女がそんな改まったメッセージを送ってくるのは最近では随分と珍しいことで。


それは何か重要なことを伝えるたいのだと分かるような内容だった。



もしかしたら、彼女の秘密に関することなのかもしれない。


これまでも時間はたっぷりあった。


それでも彼女が何かを言うことはなくて、ただただ時が過ぎるばかりだった。


だからこそ、今回はもしかしたら……と予期させるには十分だった。



休み中、何をするでもなく家に閉じこもって読書をしたり、テレビを見たり、いろいろしてみた。


やることもなく暇で、7月最後の今日には宿題のほとんどが終わりかけていた。


そんなわけで、僕のほうはいつでも時間がとれるし、言ってしまえば今日にでも会える。


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