消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。



「とにかく、よく考えてみろよ。逃げか挑戦か。
悩んでる間に手遅れだったら、それはもう仕方ねえし、腰をあげなかったお前の責任だ。そん時は盛大に失恋会でも開いてやるよ」


「哲……」


「ちなみに俺は挑戦に一票。当たって砕けてこい。撃破ならなお良し」



一瞬抱いた感動を返してくれ。


万一うまく行っても絶対こいつには礼を言ってやるもんか。



「俺も直人には挑戦してほしい。慰めの言葉を考えておく」


「それは失恋確定の方向で話してるんだな。
よし分かった、もう期待してやるもんか」


笑顔で言い切ってはみたものの、腹は立つ。


ここまで貶められて、そろそろ怒ってもいいかと思うけど、それをこの二人に直接聞くのは間違っているだろうか。



頼むから素で最悪の心配をしないでくれ。


それが現実になる気がしなくも……。


と、不安を煽られてしまったのは言うまでもない。



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