消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。
彼女の目が、驚きに見開かれる。
その様子を見て、ようやく意識する。
あれ、僕は……何を……
すぐには思い出せなかった。
それだけ、無意識に口走っていたのだ。
何も言わない彼女——畑中さんを眺めて数秒後。
「……っ!!」
理解した瞬間、顔全体が火を吹くように熱くなった。
彼女から見た僕は、この上なく真っ赤だろう。
咄嗟に、口元を覆う。
隠しきれていないだろうことは承知していたけど、背を向けるなんて考えすら思いつかなかった僕には精一杯の行動だった。
上気しそうなほど熱い。
きっと、もう耳まで赤く染まっている。
顔全体に回った熱の感覚から、そう思った。
「い、いや…っ、えと、あの、そのっ…!」
ぐるぐる、ぐるぐる。