消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。
螺旋を描く文字の嵐か、たった今起きた出来事の回顧か。
思考を手放した脳内で、よく分からないものがとにかくごちゃ混ぜになって、膨らんでいく。
許容を超えた量のそれらは、爆発したような衝撃を生んで、頭を真っ白にさせた。
もはや何も考えていない、脱け殻のような状態の中。
「っ……と、友達だからねっ…!」
絞り出したのは、僕たちの関係を明確に示す言葉。
確固たる交友の提示だった。
再び、沈黙。
これでは、先手を打ったようなものだ。
彼女が受け入れるとも限らないし、そもそも、考えなしの言葉が何の疑問もなく通るわけがない。
ここから、どうするか……。
考えていたところで、畑中さんは口を開く。
「……友達…?」
おずおず、と。
何かを懸念するように、低く呟いた。