消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。
目を閉じれば思い出す。
想いを伝えてしまったあの時。
翳りが差した彼女の表情は、一体何を表すものだったんだろうか。
断るのが忍びないという、優しさからか。
知り合って間もない相手への、警戒からか。
告白という行為への、嫌悪からか。
……どれも、違う気がした。
友達だと言って聞かせた後の、安心しきった顔はあまりに正直で。
絶対に、意図したものではないと分かった。
恋人はダメ、友達ならいい。
心を許されているのか、いないのか。
すごく曖昧で、理解しがたい。
けど、確かに分かることは一つ。
「……っ…」
視界がぼやける。
涙が溢れた。
ああ、かっこ悪いな。
あの時、誤魔化さなくても結果的には同じ。
確実に振られていただろう。
けれど、違う。
そこじゃないんだ。