消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。
《大丈夫です。16時には学校が終わりますが、どこで待ち合わせましょうか?》
スマホが鳴って確認すると、格式張った文面が表示される。
気さくで明るい子だった。
けれど、それを見て、やっぱり真面目なんだなと小さく笑ってしまった。
二人に向き直る。
「今日、会ってくるよ」
僕は、相当面倒くさい奴だけど。
それでも、少しでも胸を張りたいなと、そう思う。
やっと、胸の蟠りが少し減った気がした。