消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。

よろしく、もう一度




* *



放課後、僕は毎朝利用する学校の最寄駅にいた。


畑中さんと話して、僕が遠回りをして彼女の学校の方に行くよりも、帰り道が同じ方向だからとこの駅で待ち合わせることにしたのだ。



異常な緊張を抱えて。


ある決意を持って。


僕は、改札前で待つ。



気を紛らわすように、思い出す。


哲と聖司には散々心配をされたな、と苦笑する。


当然、それをネタにからかわれたけど、今回ばかりは落胆するような冗談は言われなかったと思う。



彼らなりの気遣いかは、聞いてみないと何とも言えないけど。


聞いたところで、弁舌巧みにさり気なく、逸らされるような気もする。


それはもう綺麗に、さっぱりと。



そういう器用さがあるのが口達者な哲で、後付けの補助に回るのが本気か冗談か分からない聖司。


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