消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。
より一層追い込む結果になってしまった。
勝手に落ち込んで、前に進むことを怖がって。
そんな僕を少しは責めてもいいと思う。
畑中さんは、泣きそうな顔にこそなっているけど、絶対に泣かなかった。
一旦、言葉をかけることをやめて彼女を落ち着かせようと試みる。
最初こそ、触れるのを躊躇ったけど、そうっと触れても何も言われなくて。
覚束ないながらも、背中をさすって、落ち着くのを待った。
頃合いを見計らって、声をかける。
「友達になってください」
今までで一番、穏やかに話せた気がする。
案の定、目を見開いてこっちを見てくる畑中さんに続けた。
「告白の返事は、とりあえず保留の方向で。
今返事されたらかなりへこむと思うから」
小さく笑って言ってみたけど、彼女は一切笑わなかった。
その代わり、か細い声で僕に告げる。