消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。

「僕って相当面倒くさいやつだったんだね」


幾度となく思ってきたことだけども、好みから何までそうとは思わなかった。


つくづく、性根が弱く出来上がっているらしい。


言ってて虚しいな。


思わず苦笑いすると、畑中さんは不思議そうな顔で首を傾げた。



「どうして？」


「え、どうしてって…」



予想外の言葉に、困ってしまった。


それ以外にない、正にそのままの意味なんだけども、彼女は何が不思議なんだろう。


言葉を忘れて困惑していると。



「それって、個性でしょ？
むしろ特徴が出てて分かりやすいし、一緒にいてすごく楽しいよ。周りにあんまりいないタイプだから、色々な話も聞けるし。
面倒くさいなんて思ったこと、一度もないよ」


驚きのあまり、凝視してしまった。


信じられないといったふうに、不躾にもまじまじと。