消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。
「ほーらな聖司。言った通りだったろ」
「ああ、そうだな」
……なんだろう、その含んだような会話は。
僕がいないところで一体どんな話をしていたんだ、この二人は。
じっとりと疑うような視線を向けるも、哲はストローを吹いて大量のシャボン玉を空に飛ばしながら、何かを考えているみたいだった。
仕方なしに聖司に目で問いかけると、僕の言わんとすることを早くも理解して説明してくれる。
「大したことじゃない。直人の反応を予測しただけだ。
哲、お前の勝ちだ」
「お、さーんきゅ。な、俺の予想的中だったろ」
「ああ、感服した。次は負けない」
「って、僕の出方で賭けてたのか!?」
しかも額がそれなりに大きいんだけど!?
500円硬貨が聖司から哲に渡る様子を見て、さっきまでの空気もはどこへやら、つい突っ込んでしまう。
次なんてあってたまるか……!!