消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。
「ああ。ダメだったか?」
「ダメに決まってるだろ!今後一切やめてくれ、僕の精神の安寧のために」
「一度その崩壊を目の当たりにするのもいいかもしれない」
「鬼…!!というかそれなら初めから聞いてくれよ!」
「いやー、聞くのも面倒だったからな。
なんだっけか、所詮は他人事ってやつだな」
こっちはこっちで辛辣…!!
「もう少しオブラートに包んでくれない?こう、真綿でくるむように」
「あ?俺がお前にそんなふうに接したらそれはもう俺じゃねえだろ。気持ち悪りい」
「…ごもっとも」
想像して納得してしまった僕はどこまでこの二人に弄ばれてるんだろうか。
今さら悔しいとか思ったりはしないけど、複雑な気持ちになる。
まったく、この二人は…。
僕で遊びすぎなんじゃないか?
当てつけるように不満を顔に出しながら、そっぽを向いてやる。
慎重に息を吹いて大きなシャボン玉をつくる。
その間、考えていたのは畑中さんのことだった。