臆病なわたしたちは
(真面目そうな人なのにな)
流奈は、他にすることもないので隣の男子生徒の手元を覗くことにした。
そのプリントの片隅に描かれていたのは、見覚えのあるどこかのゆるキャラだった。
(おー、絵うまいな。というか、この見た目で落書き、しかもゆるキャラって...俗に言うギャップか?)
そんなことはどうでもいい、流奈はとにかく暇だった。
隣の男子が自分と同じなら、コミュニケーションを取って暇をまぎらわせられるかもしれない。
そう考え、プリントの隅に文字を書き、男子生徒をつついて手元を示す。
『絵、上手だね』
男子生徒はそれを見て怪訝そうな顔をしたあと、流奈のことを一瞥し、嫌そうな顔をしながら落書きを消してしまった。
それからはつついても反応しなくなり、流奈も彼に対しての興味を失って委員長が号令をかけるまでただぼんやりと黒板を見ていた。
流奈は、他にすることもないので隣の男子生徒の手元を覗くことにした。
そのプリントの片隅に描かれていたのは、見覚えのあるどこかのゆるキャラだった。
(おー、絵うまいな。というか、この見た目で落書き、しかもゆるキャラって...俗に言うギャップか?)
そんなことはどうでもいい、流奈はとにかく暇だった。
隣の男子が自分と同じなら、コミュニケーションを取って暇をまぎらわせられるかもしれない。
そう考え、プリントの隅に文字を書き、男子生徒をつついて手元を示す。
『絵、上手だね』
男子生徒はそれを見て怪訝そうな顔をしたあと、流奈のことを一瞥し、嫌そうな顔をしながら落書きを消してしまった。
それからはつついても反応しなくなり、流奈も彼に対しての興味を失って委員長が号令をかけるまでただぼんやりと黒板を見ていた。