【完】一ヶ月の恋人
「初恋……っだったの!」
涙は止まらなくて。
みんなに心配かけないようにとか。
そういうの全部考えられなくなって。
風見さんの前でみっともなく。
声を荒げて泣いてしまった。
「……だれより、好きだったのに。」
「頑張ったんですね。」
「頑張った、私、頑張った。」
「その涙は、詩羽さんが頑張った証です。
偉いですね。」
「私……」
「泣いていいんです。周りに気を遣わなくていいんです。
辛い思いをした分だけ、涙を流せばいいんです。」
「私、泣いていいの?」
「いいんです。」
「……っふぅ……っく」
拭っても拭っても止まらない涙。
顔、見られたくない。
両手で顔を覆い隠すように涙を流した。
それを察してくれたのか。
私の腕を引っ張った風見さんは。
私の顔を自分の胸にうずめた。
その胸はちゃんと心臓の音が聞こえて。
その音が心地よくて。
過呼吸気味だった息を整えてくれた。
涙は止まらなくて。
みんなに心配かけないようにとか。
そういうの全部考えられなくなって。
風見さんの前でみっともなく。
声を荒げて泣いてしまった。
「……だれより、好きだったのに。」
「頑張ったんですね。」
「頑張った、私、頑張った。」
「その涙は、詩羽さんが頑張った証です。
偉いですね。」
「私……」
「泣いていいんです。周りに気を遣わなくていいんです。
辛い思いをした分だけ、涙を流せばいいんです。」
「私、泣いていいの?」
「いいんです。」
「……っふぅ……っく」
拭っても拭っても止まらない涙。
顔、見られたくない。
両手で顔を覆い隠すように涙を流した。
それを察してくれたのか。
私の腕を引っ張った風見さんは。
私の顔を自分の胸にうずめた。
その胸はちゃんと心臓の音が聞こえて。
その音が心地よくて。
過呼吸気味だった息を整えてくれた。