気まぐれ王子の溺愛






「やっぱりすごいよ咲坂さん!あのふたり来てるよ」

「一体どうやって説得したの?!」

「あのふたり見に来てる生徒もいるし…」




あのふたり…きてる……



あいつら来てるの!?!?





バッと教室の中を見れば





確かに居る。






あそこの空間だけ
なにか異質なもののように
みんな遠巻きにしてるけど。





「私は何もしてないよ、普通に授業に出ない?って言っただけだから」




平然を装って控えめにそう言う。




「あのふたりが言うこと聞いたんだぁ」

「あのふたりも咲坂さんの頼みなら断らないんだねぇ!」

「やっぱりさすがユズちゃん」





そんなことを口々に言うクラスメイトは
ぶっちゃけどうでもいい。




というよりも、それどころではない。




< 23 / 70 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop