気まぐれ王子の溺愛
不良といえば屋上。
なんて、安易な考えから
私は屋上に来ていた。
そしてまさに安易な問題児は
本当にそこにいたのだった。
そしていきなり私が現れたにも関わらず
まったく興味もなさそうに
どこかを見ているのは一条ユキト。
「なんだお前」
そう言って睨みをきかせているのが
神川ジュンペイ。
屋上なんて来たことないけど
こいつらしかいないじゃん。
いや、こいつらがいるから
誰も来ないのか。