初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
寒くなると人恋しくなるというか。
ひと肌が恋しくなるというのか。
まぁどっちにしろ、一人は寂しい。
あれから二カ月。先輩と一緒に居て思った事は、楽しいってことだ。
「そうですね、寒いです」
その言葉を先輩がどう解釈するのか。
さっき自分から手を繋いでおいて、今はそれを促すような言葉を言ってみるなんて。
試すような事をしてるのはわかってる。
だけど、楽しいだけで出かけるのはもうそろそろやめにしなければいけない。
先輩は少し冷えた私の手を取って歩き出す。
ゆっくり、私の歩調に合わせるように。
「なぁ、クルミ」
その声に横を見たけど、先輩は立ち止まるわけでもこちらを見るわけでもない。
だから私も同じように前を向いて歩いたまま返事をする。
「はい。」
「俺にあの頃の続きをさせてもらえないか?」
この言葉はさっきも聞いた。
その時言おうとしてた事を伝えようとしてるんだろうから。
「続き、ですか?」
もう一度、きちんと先輩がなんて言いたかったのかが聞きたくて私も同じ言葉を繰り返す。
「今更だけど、」
そう言ってから繋がれた手をキュッと握りしめて立ち止まる。
急に止まったから自然と先輩と向かい合わせるようになる。
先輩のその顔は真剣で、振り返った私の瞳を捉える。
ひと肌が恋しくなるというのか。
まぁどっちにしろ、一人は寂しい。
あれから二カ月。先輩と一緒に居て思った事は、楽しいってことだ。
「そうですね、寒いです」
その言葉を先輩がどう解釈するのか。
さっき自分から手を繋いでおいて、今はそれを促すような言葉を言ってみるなんて。
試すような事をしてるのはわかってる。
だけど、楽しいだけで出かけるのはもうそろそろやめにしなければいけない。
先輩は少し冷えた私の手を取って歩き出す。
ゆっくり、私の歩調に合わせるように。
「なぁ、クルミ」
その声に横を見たけど、先輩は立ち止まるわけでもこちらを見るわけでもない。
だから私も同じように前を向いて歩いたまま返事をする。
「はい。」
「俺にあの頃の続きをさせてもらえないか?」
この言葉はさっきも聞いた。
その時言おうとしてた事を伝えようとしてるんだろうから。
「続き、ですか?」
もう一度、きちんと先輩がなんて言いたかったのかが聞きたくて私も同じ言葉を繰り返す。
「今更だけど、」
そう言ってから繋がれた手をキュッと握りしめて立ち止まる。
急に止まったから自然と先輩と向かい合わせるようになる。
先輩のその顔は真剣で、振り返った私の瞳を捉える。