初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
ハァハァ……
久しぶりに走った。
何でもそこそこにこなしてきた最近では、まれにみる一生懸命さ。
その理由が待ち合わせに遅れそうだから走るっていうのはちょっとどうなのかと思うけど。
しかも、そこそこにこなすなんていい方で、諦めが肝心だなんて言葉も使ってる。そんなの一生懸命にやった人だけが使っていい言葉なのに。
なんか色々。
中学のあの頃の色々が思い出されて。
“最近の私”らしからぬことをしてみてる。
忘れてただけ。
私の中に閉じ込めていた私。
それを引っ張り出してきて、向き合ってみてる。
これも先輩に感化されたから、かな。
駅が見えてきた。急いで改札の前に向かう。
夕方のこの時間は、駅の利用者も多い。ほとんどが自分の家に向かう人ばかりだけれど。
その中に改札から出てくる先輩を見つけた。
大人バージョンの先輩。スーツにコートを羽織った姿。
私と同時ぐらいに先輩は私を見つけて、少し速足でこちらに向かってくる。
「おつかれさまです」
「ん、急にごめんな」
先輩はちょっと眉を下げて申し訳なさそうに謝る。
先輩が謝るようなことなんて何一つない。
だって、私は先輩に会いたくてメールしたんだから。
久しぶりに走った。
何でもそこそこにこなしてきた最近では、まれにみる一生懸命さ。
その理由が待ち合わせに遅れそうだから走るっていうのはちょっとどうなのかと思うけど。
しかも、そこそこにこなすなんていい方で、諦めが肝心だなんて言葉も使ってる。そんなの一生懸命にやった人だけが使っていい言葉なのに。
なんか色々。
中学のあの頃の色々が思い出されて。
“最近の私”らしからぬことをしてみてる。
忘れてただけ。
私の中に閉じ込めていた私。
それを引っ張り出してきて、向き合ってみてる。
これも先輩に感化されたから、かな。
駅が見えてきた。急いで改札の前に向かう。
夕方のこの時間は、駅の利用者も多い。ほとんどが自分の家に向かう人ばかりだけれど。
その中に改札から出てくる先輩を見つけた。
大人バージョンの先輩。スーツにコートを羽織った姿。
私と同時ぐらいに先輩は私を見つけて、少し速足でこちらに向かってくる。
「おつかれさまです」
「ん、急にごめんな」
先輩はちょっと眉を下げて申し訳なさそうに謝る。
先輩が謝るようなことなんて何一つない。
だって、私は先輩に会いたくてメールしたんだから。