初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
その鍋専門店は女性客で満員。
ノリちゃんはあらかじめ予約をしてくれたおかげで入ることが出来た。
三人になったと伝えると、少し狭くなるけれどと言ってお店の方は嫌な顔一つせずに対応してくれた。
「なんか悪かったね、急に邪魔して」
「ううん、全然っ、鍋は多い方がいいしね?クルミ」
「あ、うん。そうだね」
申し訳なさそうに言う坂下くんにノリちゃんはあいかわらずの反応で。
いつものノリちゃんなら気がつかないはずないのに。そう思いながらも二人の様子をうかがうけど、世間話からはみ出しそうにない会話に違和感がさらに強くなる。
ほとんど話してるのはノリちゃんで、私もそれに相槌を打ちながらもこっそり坂下くんを観察する。
メガネ、似合うなぁ……
あの頃から私はちょっと賢そうに見える人に弱い。
だから年上のそういうタイプばかりと付き合ってきた。
同じ年だけど、やっぱり今でも坂下くんは好みだな。
「ちょっとークルミ。何、坂下に見惚れてんのよ」
「見惚れてなんて…―」
「もうっ、先輩に言っちゃうよ?クルミが浮気してますって」
そんな事まで言い出して慌ててノリちゃんを制するけど、もう遅い。
「先輩って?」
ほら、やっぱり。そこ突っ込まれた。
ノリちゃんはあらかじめ予約をしてくれたおかげで入ることが出来た。
三人になったと伝えると、少し狭くなるけれどと言ってお店の方は嫌な顔一つせずに対応してくれた。
「なんか悪かったね、急に邪魔して」
「ううん、全然っ、鍋は多い方がいいしね?クルミ」
「あ、うん。そうだね」
申し訳なさそうに言う坂下くんにノリちゃんはあいかわらずの反応で。
いつものノリちゃんなら気がつかないはずないのに。そう思いながらも二人の様子をうかがうけど、世間話からはみ出しそうにない会話に違和感がさらに強くなる。
ほとんど話してるのはノリちゃんで、私もそれに相槌を打ちながらもこっそり坂下くんを観察する。
メガネ、似合うなぁ……
あの頃から私はちょっと賢そうに見える人に弱い。
だから年上のそういうタイプばかりと付き合ってきた。
同じ年だけど、やっぱり今でも坂下くんは好みだな。
「ちょっとークルミ。何、坂下に見惚れてんのよ」
「見惚れてなんて…―」
「もうっ、先輩に言っちゃうよ?クルミが浮気してますって」
そんな事まで言い出して慌ててノリちゃんを制するけど、もう遅い。
「先輩って?」
ほら、やっぱり。そこ突っ込まれた。