初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
化粧室にいっている間に木村は坂下くんの隣に移動していて、ノリちゃんが止めるのも聞かずに二人はお酒を飲み続けてる。当然自分の席を奪われた私はノリちゃんの隣りへ。
「これ、木村つぶれない?」
「うん……30分持たないかもね」
心配顔で言うノリちゃんは、いつもよりペース遅めでしっかりしてる。
木村が心配で酒どころじゃないって感じ。
それに、ノリちゃんの家に行くなら木村が動けなくなる前がいい。
ここなら駅まで近いし、木村もなんとか歩いていけるだろうし。
「電車終わらないうちにタクシー捕まえた方がいいかも」
私がそう言うとノリちゃんは坂下くんをチラリと見てから私に目線を戻した。
「うん……でも、クルミ大丈夫?」
その言葉だけでなにを言いたいのかが伝わってきたから、しっかりと頷く。
実は私も坂下くんのペースに圧倒されて、口をつける程度になってた。
だってなんか今日の坂下くん、ちょっと投げやりっていうか。
どことなく違う雰囲気だと感じていたその理由はなんだろうかと二人が飲んでる姿を見ながら考える。
え、
私の目線の止まった先。
それは坂下くんの左手。
あるはずのものがない。
……確かにこの前まであったソレが。
「これ、木村つぶれない?」
「うん……30分持たないかもね」
心配顔で言うノリちゃんは、いつもよりペース遅めでしっかりしてる。
木村が心配で酒どころじゃないって感じ。
それに、ノリちゃんの家に行くなら木村が動けなくなる前がいい。
ここなら駅まで近いし、木村もなんとか歩いていけるだろうし。
「電車終わらないうちにタクシー捕まえた方がいいかも」
私がそう言うとノリちゃんは坂下くんをチラリと見てから私に目線を戻した。
「うん……でも、クルミ大丈夫?」
その言葉だけでなにを言いたいのかが伝わってきたから、しっかりと頷く。
実は私も坂下くんのペースに圧倒されて、口をつける程度になってた。
だってなんか今日の坂下くん、ちょっと投げやりっていうか。
どことなく違う雰囲気だと感じていたその理由はなんだろうかと二人が飲んでる姿を見ながら考える。
え、
私の目線の止まった先。
それは坂下くんの左手。
あるはずのものがない。
……確かにこの前まであったソレが。