初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
家についてノリちゃんにメールしようとして、手が止まった。
木村と一緒に帰って、この時間。
邪魔してしまう可能性も……、ある。
だけど、今自分の中にある何かを吐きだしたくて、誰かにそれを伝えたくている。
誰か、なんて言っても通じる相手じゃないと意味ない。
けれど今きっと、お取り込み中なはず。
なんだかんだ言ってノリちゃんが羨ましい。
過去にあった事は辛い想い出かもしれないけど、でも今は初恋の相手とラブラブ中だ。
付き合い始めの私も同じはずなんだけど。
先輩は年末まで忙しいらしいし、寂しいっていう理由だけで先輩にワガママ言うのも憚れる。
どんなふうにそれを言ったらいいのかもわからない。いつも私は受け身だった。今も先輩には与えてもらうばかりだ。
これじゃあ今までと何も変わりがない。今回はそうならないように考えてから付き合い始めたはずなのに。
先輩には与えてもらうばかりじゃなくて、少しずつ気持ちを返していきたいと思ってる。
だけど、返していきたいなんて考え方がすでにおかしいのかもしれない。
さっき坂下くんに、何かしてあげたいと思った。
そう思った時は見返りも何も求めてない。
ただ自分に何かできる事があるのなら、と。
RRRR~~
手の中のスマホがふるえる。
こんな時間に着信。
「……せい、ぱい?」
木村と一緒に帰って、この時間。
邪魔してしまう可能性も……、ある。
だけど、今自分の中にある何かを吐きだしたくて、誰かにそれを伝えたくている。
誰か、なんて言っても通じる相手じゃないと意味ない。
けれど今きっと、お取り込み中なはず。
なんだかんだ言ってノリちゃんが羨ましい。
過去にあった事は辛い想い出かもしれないけど、でも今は初恋の相手とラブラブ中だ。
付き合い始めの私も同じはずなんだけど。
先輩は年末まで忙しいらしいし、寂しいっていう理由だけで先輩にワガママ言うのも憚れる。
どんなふうにそれを言ったらいいのかもわからない。いつも私は受け身だった。今も先輩には与えてもらうばかりだ。
これじゃあ今までと何も変わりがない。今回はそうならないように考えてから付き合い始めたはずなのに。
先輩には与えてもらうばかりじゃなくて、少しずつ気持ちを返していきたいと思ってる。
だけど、返していきたいなんて考え方がすでにおかしいのかもしれない。
さっき坂下くんに、何かしてあげたいと思った。
そう思った時は見返りも何も求めてない。
ただ自分に何かできる事があるのなら、と。
RRRR~~
手の中のスマホがふるえる。
こんな時間に着信。
「……せい、ぱい?」