初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
家についてすぐにLINEでメッセージを先輩に送る。

NORI
【今家に帰ってきました。今日も寒いですね】

TAKESHI
【おつかれ、今日は遅かったんだね】
 
そのメッセにすぐに反応があってそれを見ながら自然と頬が緩む。
先輩は仕事中だからと自分から入れるような事がなかったメッセージも、してみればすぐに反応が返ってきた。
都合が悪ければ返さないんだし、私は考え過ぎだったのかもしれない。

NORI
【お友達とご飯食べてました】

TAKESHI
【そっか、後で電話してもいい? 】

NORI
【はい、待ってます】

そのページを閉じてテーブルにスマホを置いた。

先輩から電話が来る前に、寝る準備を終わらせてしまおう。
そして、先輩と話をして幸せな気分で布団に入ろう。
お風呂の準備をしながらそんなことを考えた。

『後悔はしたくない』

そう言った先輩の姿が浮かぶ。

『クルミには後悔して欲しくないから』

そう言ってくれた坂下くんの言葉が頭の中でこだまする。

私は後悔もしたくないし、後悔もさせたくない。
だから私の出した答えはきっと正しいんだ。
正しい答えに向かっているんだと、そう思いながら。
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