初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
仲間と話をしながら、おいしそうにお酒を飲む彼。中学の時の同級生。
―――そして初恋の人。
久しぶりの再会に胸を高鳴らせて近づいてみれば、彼の左手の薬指に光る指輪。
ペアリングとかそういう類のものではないことは一目瞭然で。
そうだよね。もう27だし結婚ぐらいしてるよね……
ガッカリして離れた席に座り、手元にあったビールを自分で注ぐ。
今年、私の卒業した中学の吹奏楽部は県大会で優勝し、関東大会に進むことになった。
それは私たち以来の快挙だという事で大いに盛り上がった。
そのついでにちゃっかりOBの私たちも一緒にお祝いしてしまおうと声を掛け合い今日の会に至った。
もちろんみんなお祝いしたい気持ちもあるけど、それ以上に懐かしいメンバーに会いたくなったって言うのが正解なのかもしれない。
見渡してみると、知った顔が並んでいる。発起人の幹事が同級生だからかうちの学年が一番多いのは気のせいではないんだろう。
「……クルミ?」
その声に振り返り、見上げると今日の幹事の木村聡(キムラサトシ)がいた。
あの頃はちょっぴり冴えない感じだったのに、今は立派にスーツを着こなしてる。
―――そして初恋の人。
久しぶりの再会に胸を高鳴らせて近づいてみれば、彼の左手の薬指に光る指輪。
ペアリングとかそういう類のものではないことは一目瞭然で。
そうだよね。もう27だし結婚ぐらいしてるよね……
ガッカリして離れた席に座り、手元にあったビールを自分で注ぐ。
今年、私の卒業した中学の吹奏楽部は県大会で優勝し、関東大会に進むことになった。
それは私たち以来の快挙だという事で大いに盛り上がった。
そのついでにちゃっかりOBの私たちも一緒にお祝いしてしまおうと声を掛け合い今日の会に至った。
もちろんみんなお祝いしたい気持ちもあるけど、それ以上に懐かしいメンバーに会いたくなったって言うのが正解なのかもしれない。
見渡してみると、知った顔が並んでいる。発起人の幹事が同級生だからかうちの学年が一番多いのは気のせいではないんだろう。
「……クルミ?」
その声に振り返り、見上げると今日の幹事の木村聡(キムラサトシ)がいた。
あの頃はちょっぴり冴えない感じだったのに、今は立派にスーツを着こなしてる。