初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
愛情と情の狭間
ピンポーン
思ったよりも早い時間に現れた先輩を玄関に迎えに出たのは妹だった。
なんか間違ってない?彼女私なんだけどと少し拗ね気味でそれを追いかける。
ビシッとスーツで現れた先輩。
まるでそれって本当にご挨拶みたいで……
「なーにお姉ちゃん、見惚れてんの?」
隣でクスクス笑いながら言う妹に「違うからっ」というのが精いっぱい。
そんな私を置いてお母さんは先輩をあがるように促した。
「先輩なんでスーツなんですか?」
寄って行って小声で聞くと「ご挨拶なんだからあたりまえ」とあっさり答える先輩。
「この前は可愛らしかったのに、今日のスーツ姿素敵ね」なんてお母さんは言ってるし。もう何が何だか。
疎外感を感じてると、そこに感じたのはお父さんの視線。助けを求めるつもりで目を合わせるとそれを逃れるかのようにテレビに視線を戻した。
……要するに、味方はいないらしい。
先輩は喪中だからお正月行事とは無縁で、私は今年も家族でのんびり年末と正月を過ごした。
ご挨拶したいと言ってきかない母に押し切られて、帰るその日先輩に時間をもらう事になって今に至る
思ったよりも早い時間に現れた先輩を玄関に迎えに出たのは妹だった。
なんか間違ってない?彼女私なんだけどと少し拗ね気味でそれを追いかける。
ビシッとスーツで現れた先輩。
まるでそれって本当にご挨拶みたいで……
「なーにお姉ちゃん、見惚れてんの?」
隣でクスクス笑いながら言う妹に「違うからっ」というのが精いっぱい。
そんな私を置いてお母さんは先輩をあがるように促した。
「先輩なんでスーツなんですか?」
寄って行って小声で聞くと「ご挨拶なんだからあたりまえ」とあっさり答える先輩。
「この前は可愛らしかったのに、今日のスーツ姿素敵ね」なんてお母さんは言ってるし。もう何が何だか。
疎外感を感じてると、そこに感じたのはお父さんの視線。助けを求めるつもりで目を合わせるとそれを逃れるかのようにテレビに視線を戻した。
……要するに、味方はいないらしい。
先輩は喪中だからお正月行事とは無縁で、私は今年も家族でのんびり年末と正月を過ごした。
ご挨拶したいと言ってきかない母に押し切られて、帰るその日先輩に時間をもらう事になって今に至る