初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
電車に乗って少しすると遅い時間でもないのに眠気が襲ってきていつの間にか寝てしまったらしい。
気がついた時にはもうすぐ終点の上野駅。車内を流れる音楽で気付いた。
「目、覚めた?」
「あ、」
無防備な寝顔を見られたかと思うと少し恥ずかしいけど、先輩はいつもと変わらぬ顔で「よく寝てた」と言って微笑んだ。
先輩に合わせて今日帰って来たはいいけどお休みはあと三日。
今日はこのまま帰るとしても……
先輩が立ちあがったので見上げると、上の棚に上げた荷物をおろそうとしていた。
帰る日を聞かれた時に同じ日と言った事でその意思表示をしたつもりなんだけど、あれから何も言ってはこない。先輩はあれをどうとったんだろうか。
「ん、クルミの荷物……、て、どうした?」
私がじっと見ていたから不審に思ったのか。
「あ、いえ。何でもないデス」
「……クルミ荷物少ないよな?」
先輩が私のカバンを軽く持ちあげて言う。
「へ?」
そりゃね、あんまり帰らないとはいえ実家にほとんどのものが置いてある。持って帰るのは化粧道具と下着ぐらいのもんだ。
「……クルミの家に一回寄ってからにする?」
「はい?!」
気がついた時にはもうすぐ終点の上野駅。車内を流れる音楽で気付いた。
「目、覚めた?」
「あ、」
無防備な寝顔を見られたかと思うと少し恥ずかしいけど、先輩はいつもと変わらぬ顔で「よく寝てた」と言って微笑んだ。
先輩に合わせて今日帰って来たはいいけどお休みはあと三日。
今日はこのまま帰るとしても……
先輩が立ちあがったので見上げると、上の棚に上げた荷物をおろそうとしていた。
帰る日を聞かれた時に同じ日と言った事でその意思表示をしたつもりなんだけど、あれから何も言ってはこない。先輩はあれをどうとったんだろうか。
「ん、クルミの荷物……、て、どうした?」
私がじっと見ていたから不審に思ったのか。
「あ、いえ。何でもないデス」
「……クルミ荷物少ないよな?」
先輩が私のカバンを軽く持ちあげて言う。
「へ?」
そりゃね、あんまり帰らないとはいえ実家にほとんどのものが置いてある。持って帰るのは化粧道具と下着ぐらいのもんだ。
「……クルミの家に一回寄ってからにする?」
「はい?!」