初恋のカケラ【3/13おまけ更新】

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うまく伝えられなかった私に「とりあえず送ってく」と先輩は言ってからほぼ無言で話しかけようにもすべて拒否しているように見えた。

結局、あまり言葉を交わす事もないままにうちの駅。うちについて先輩が帰っちゃわないうちに早く誤解を解かないといけない。

「あの、先輩?なんか怒ってます?」

「怒ってないよ」

怒ってるっていうより傷ついてるのかもしれない。でもそれを言うのはへんだし。

「じゃあなんで無言なんですか?」

なのに私は責めるみたいな言い方しかできない。

「……あれってそういう意味じゃなかったんだ、ってまた一人で先走ったなと思ってただけだから。クルミは悪くない……」

そう言ってからまた下を向いた先輩。
あれって、そう言う意味であってる。あってるけど、見解の相違っていうか。

「いえ、あの。……それは違います」

「違う?」

顔を上げた先輩からまっすぐな視線が向けられる。

「あの、明日かなって思ってたんです。だからちょっと驚いただけで、嫌とかそう言うんじゃないですから。それに……」

傍に居させて欲しいと言ったのは私。
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