初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
坂下くんはユキの隣に座ってる。
お店に入るとユキは「私、坂下くんの隣~♪」と言ってすぐに彼の隣をキープした。ユキが坂下くんをお気に入りなのもあるけど、私たちに気を使わせないようにだったのかもしれない。
初めて六人で集まった時は純粋にまた飲もうかって気持ちからだった。けれど半年後の今は二組のカップルができあがってる。既婚者以外がくっついたんだから、良かったんだと思う。
ただあの頃と違うのは、坂下くんの左手の薬指に指輪がない事。
坂下くんの隠された事情を知っている私は、色々と複雑。
そんな私の想いを知ってか知らずか、坂下くんはこの話題に自分から入って行く。
「聡がいうように先の事はわからないけど、それでも同じ時間(トキ)を重ねていけば進む先が見えてくるんだよ」
きっとみんなにはわからない。
坂下くんがどんな気持ちでこれを言ってるかなんて。
その証拠にノリちゃんは軽い調子で「既婚者が言うと説得力あるわぁ」なんて言ってる。
飲んでる席なんだし、軽くていいんだけど。
「要は仲良くやれって事か?坂下?」
「ですね」
先輩のあまりにも要約されたそれに苦笑いして答える坂下くん。
確かにそうだ。仲良くしてれば同じ時を重ねられるし一緒に居れば感じ取れる事もある。
だけど、ただ一緒に居ても言葉にしないと伝わらない事もあるのは事実。
お店に入るとユキは「私、坂下くんの隣~♪」と言ってすぐに彼の隣をキープした。ユキが坂下くんをお気に入りなのもあるけど、私たちに気を使わせないようにだったのかもしれない。
初めて六人で集まった時は純粋にまた飲もうかって気持ちからだった。けれど半年後の今は二組のカップルができあがってる。既婚者以外がくっついたんだから、良かったんだと思う。
ただあの頃と違うのは、坂下くんの左手の薬指に指輪がない事。
坂下くんの隠された事情を知っている私は、色々と複雑。
そんな私の想いを知ってか知らずか、坂下くんはこの話題に自分から入って行く。
「聡がいうように先の事はわからないけど、それでも同じ時間(トキ)を重ねていけば進む先が見えてくるんだよ」
きっとみんなにはわからない。
坂下くんがどんな気持ちでこれを言ってるかなんて。
その証拠にノリちゃんは軽い調子で「既婚者が言うと説得力あるわぁ」なんて言ってる。
飲んでる席なんだし、軽くていいんだけど。
「要は仲良くやれって事か?坂下?」
「ですね」
先輩のあまりにも要約されたそれに苦笑いして答える坂下くん。
確かにそうだ。仲良くしてれば同じ時を重ねられるし一緒に居れば感じ取れる事もある。
だけど、ただ一緒に居ても言葉にしないと伝わらない事もあるのは事実。