初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
再びベッドに沈められると私から先輩に口付けた。

「……クル、ミ?」

優しくなくていい。
身も心もしっかりと捕まえていて欲しいから。

求めるってこういう事?
言葉にできないなら態度で示すしかない。

捕まえてほしいなら、捕らえやすいように。
私は先輩の首に手をまわし、口付けをさらに深くする。

先輩でいっぱいにして欲しい。
身も心も。

その想いが伝わったのか、先輩は乱暴に私の布団を剥がすとピッタリと体を密着させる。

「……もっと」

キスして欲しい。
もっと抱きしめて欲しい。
もっと先輩だけで私をいっぱいにして欲しい。

きつくしがみ付くようにしている私を抱き起こすと、今度は先輩が私を掻き抱く。

「そんな風に言われると、優しくできない……」

むしろ私はそれを望んでる。
先輩の腕にすっぽりと収まったまま私は、

「……いいっ、それで、いいから」

先輩の痕を私の中に残して。
それが残るぐらいたくさん……。

先輩は私が羽織っていたものをずらし、乱暴に肩口に噛みつくように口付けた後、そのままそれを取り除いた。
あっさりと素肌をさらした私に

「もっとよく見せて、クルミを全部……」

掠れる声のそれを聞いたあと、熱を持った手に翻弄されていった
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