初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
迷子の心
終電間際の電車に乗り、家に着いたのは一時前。
月曜日だというのに疲労感はたっぷり。
コップの水を飲み干した後、「なんなのよ、」と吐き出すように呟く。
坂下くんの話は、私の頭の中に上手く入ってきてくれなかった。
出て行ったはずの奥さんが実は妊娠してましたなんて話。今時、ドラマでやったって誰も見ない。
しかもそれを知らずに書類にサインをしただなんて……。
大体、私は結婚だってしてないんだから離婚の経験もあるはずない。
その私に女心について聞きたいなんて言われても。
誰より知りたいのは奥さんの気持ち。
私がどう考えようと、それはあくまでも私の意見であって彼女のではない。
取り付く島もないほどになってしまった関係ではないのならば。
『今すぐ、奥さんと会ってよく話し合って』
それだけ言って帰って来たものの。
本当にあれでよかったのか。
坂下くんが離婚を決意した真意もきかずに。
ふぅー。
大きくため息をつくとカバンの中からスマホを取りだした。
このメール受信は坂下くんからのもの。そう思いながら受信トレイを開くと、
「先輩……」
この時間ならお休みメールだろうか
月曜日だというのに疲労感はたっぷり。
コップの水を飲み干した後、「なんなのよ、」と吐き出すように呟く。
坂下くんの話は、私の頭の中に上手く入ってきてくれなかった。
出て行ったはずの奥さんが実は妊娠してましたなんて話。今時、ドラマでやったって誰も見ない。
しかもそれを知らずに書類にサインをしただなんて……。
大体、私は結婚だってしてないんだから離婚の経験もあるはずない。
その私に女心について聞きたいなんて言われても。
誰より知りたいのは奥さんの気持ち。
私がどう考えようと、それはあくまでも私の意見であって彼女のではない。
取り付く島もないほどになってしまった関係ではないのならば。
『今すぐ、奥さんと会ってよく話し合って』
それだけ言って帰って来たものの。
本当にあれでよかったのか。
坂下くんが離婚を決意した真意もきかずに。
ふぅー。
大きくため息をつくとカバンの中からスマホを取りだした。
このメール受信は坂下くんからのもの。そう思いながら受信トレイを開くと、
「先輩……」
この時間ならお休みメールだろうか