初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
夕飯はこの宿のレストランで。
宿と言っても外資系のリゾートホテルだから、料理も旅館で良く出されるものとは違う。
しかも通された席はライトアップされた中庭の見える半個室で、幻想的な雰囲気で雪が舞うのを見ながら食事を楽しむ事が出来た。
何から何までため息がつきそうなこの旅行に、段々と自分も流されていくのが……
「クルミ、顔赤いよ。さっきので風邪ひいた?」
先輩は心配そうな顔で聞いてくるけど、外に出ていたのは数分。しかもそんなすぐには症状はでないし。
温泉にも入ってるし、食前酒も飲んだから血行が良くなって赤くなってるのかも。
「食前酒でちょっと酔ったのかな?」
ほろ酔いとまではいかないけど、からだのなかもポカポカしてきていた。
出された食前酒は梅酒で、こっくりした深い味わいのものでとてもおいしかった。量的には大したことはないけれど、度数は結構高かったのかもしれない。
「じゃ、雪見酒のために食事中はお酒なしな」
そう言って優しく微笑む先輩に、「そうですね」と答える。
ここにはたぶん、二度と来れないような気がする。
だから、せっかくのこの料理を忘れないようにしっかりと記憶に焼きつけた
宿と言っても外資系のリゾートホテルだから、料理も旅館で良く出されるものとは違う。
しかも通された席はライトアップされた中庭の見える半個室で、幻想的な雰囲気で雪が舞うのを見ながら食事を楽しむ事が出来た。
何から何までため息がつきそうなこの旅行に、段々と自分も流されていくのが……
「クルミ、顔赤いよ。さっきので風邪ひいた?」
先輩は心配そうな顔で聞いてくるけど、外に出ていたのは数分。しかもそんなすぐには症状はでないし。
温泉にも入ってるし、食前酒も飲んだから血行が良くなって赤くなってるのかも。
「食前酒でちょっと酔ったのかな?」
ほろ酔いとまではいかないけど、からだのなかもポカポカしてきていた。
出された食前酒は梅酒で、こっくりした深い味わいのものでとてもおいしかった。量的には大したことはないけれど、度数は結構高かったのかもしれない。
「じゃ、雪見酒のために食事中はお酒なしな」
そう言って優しく微笑む先輩に、「そうですね」と答える。
ここにはたぶん、二度と来れないような気がする。
だから、せっかくのこの料理を忘れないようにしっかりと記憶に焼きつけた