初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
いつもと違う先輩に気をとられていたら、いつしかお酒が進んでた。先輩とほぼ同じペースで飲み続け、すでに二本目に突入している。
世間話は普通にするんだけど、本当に世間話で。バレンタインの恋人同士の会話っていうよりも友達とか同僚との会話みたい。
「クルミ、なんか今日ペース早くない?」
「家だからですかね?帰る事とか気にしなくていいから」
確かにそれもある。けど、いつもと違う先輩になんだか落ち着かない。
頭の奥の方で嫌な音がしてる。だからそれを打ち消すように飲み続けるしか……
「それならいいけど、あまり無理すんな」
「無理なんかしてないですっ」
ちょっとムキになってそう言うと、先輩は急に立ちあがって私の隣に座る。そして肩を抱いて自分の方に寄せると、
「何、拗ねてんの?」
「拗ねっ…てなんてっ」
そうかもしれない。いつもと違って自分をかまってくれない先輩に。
先輩の肩に寄りかかるようにされると、もうなんかどうでもよくなってきて。そのままコテンと頭を先輩に預けた。その様子を見て、
「クルミ、かわい」
クスって笑って髪を梳きながら先輩は逆の手でビールに手を伸ばす。
今日の私はビールに勝ち目はないとわかると本当に拗ねてた自分をやっと自覚した。
もう、今日は飲んでやるんだ。先輩があきれるぐらいに
世間話は普通にするんだけど、本当に世間話で。バレンタインの恋人同士の会話っていうよりも友達とか同僚との会話みたい。
「クルミ、なんか今日ペース早くない?」
「家だからですかね?帰る事とか気にしなくていいから」
確かにそれもある。けど、いつもと違う先輩になんだか落ち着かない。
頭の奥の方で嫌な音がしてる。だからそれを打ち消すように飲み続けるしか……
「それならいいけど、あまり無理すんな」
「無理なんかしてないですっ」
ちょっとムキになってそう言うと、先輩は急に立ちあがって私の隣に座る。そして肩を抱いて自分の方に寄せると、
「何、拗ねてんの?」
「拗ねっ…てなんてっ」
そうかもしれない。いつもと違って自分をかまってくれない先輩に。
先輩の肩に寄りかかるようにされると、もうなんかどうでもよくなってきて。そのままコテンと頭を先輩に預けた。その様子を見て、
「クルミ、かわい」
クスって笑って髪を梳きながら先輩は逆の手でビールに手を伸ばす。
今日の私はビールに勝ち目はないとわかると本当に拗ねてた自分をやっと自覚した。
もう、今日は飲んでやるんだ。先輩があきれるぐらいに