初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
ハンドペーパーに丁寧にそれを包み、そっとカバンの中にしまう。
私には少し可愛らしくすぎるそのネックレス。クリスマスにもらってからそれに見合う自分になれるようにと願いを込めて、毎日のように身につけていた。久しぶりに先輩に会うというのに、それが今壊れるなんて。
もう一度鏡を見つめて口紅を塗り直す。
春らしい桜色のリップは、そのネックレスに合わせて買ったもの。普段はあまりつけない色だけど、春先になれば胸元も開くしいいかなと思って選んだのに。肝心のネックレスがつけられないとなるとその魅力も半減。
それを選んだ時、「クルミかわい」そう言ってくれる先輩の声が聞こえた気がしてた。
いつしか私は、無意識のうちに先輩が喜んでくれるそんなアイテムを選ぶようになってる。そんな自分が最近ではちょっと心地よくさえ感じてる。
この週末にでもお直しに出してこよう。心の中でそう決めて、席に戻った。
席に戻ってから改めてカクテルを見た。
よく見ればそれも桜色で。知らず知らずのうちに自分でも選んでいたのかもしれない。フッと小さく笑ってからそれに口をつけた。
ミルクの中にほんのり酸味を感じて、甘いだけじゃないその味にそれはちょっと恋に似てるななんて思う自分は、乙女力がついてきてるのかもしれない。
私には少し可愛らしくすぎるそのネックレス。クリスマスにもらってからそれに見合う自分になれるようにと願いを込めて、毎日のように身につけていた。久しぶりに先輩に会うというのに、それが今壊れるなんて。
もう一度鏡を見つめて口紅を塗り直す。
春らしい桜色のリップは、そのネックレスに合わせて買ったもの。普段はあまりつけない色だけど、春先になれば胸元も開くしいいかなと思って選んだのに。肝心のネックレスがつけられないとなるとその魅力も半減。
それを選んだ時、「クルミかわい」そう言ってくれる先輩の声が聞こえた気がしてた。
いつしか私は、無意識のうちに先輩が喜んでくれるそんなアイテムを選ぶようになってる。そんな自分が最近ではちょっと心地よくさえ感じてる。
この週末にでもお直しに出してこよう。心の中でそう決めて、席に戻った。
席に戻ってから改めてカクテルを見た。
よく見ればそれも桜色で。知らず知らずのうちに自分でも選んでいたのかもしれない。フッと小さく笑ってからそれに口をつけた。
ミルクの中にほんのり酸味を感じて、甘いだけじゃないその味にそれはちょっと恋に似てるななんて思う自分は、乙女力がついてきてるのかもしれない。