初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
四月になって本格的に桜の花が咲き始めると、うちの部署にも新入社員が配属された。
職場での最初の付き合いが花見の席に強制参加というのは、毎年恒例の事ながらなんともかわいそうだ。
今日はその花見の日。あの日ノリちゃんは酔っていたにもかかわらず、すぐに実行に移してくれたらしい。そこまでは良かったのだけれど。
手元のスマホが振るえる。
【今日泊まりにいってもいいー?】
ノリちゃんからのメールだ。
メールでのやり取りしかしてないけど、どうやら木村と喧嘩したらしい。たぶん私が絡んでるだろうから断れるわけもない。
【今日は会社のお花見だから遅くなるけど、大丈夫?】
遅くなるって言っても私は一次会で抜けるけど。さすがにこの年の私が帰るのを止める人はいない。
【平気だよ、どっかで飲んでから行くからメールちょうだい】
「……やっぱり飲むんじゃん。仲直りしちゃえばいいのに」
とはいえ、原因はきっと私にあるんだろうから詳しく聞かないといけない。
それに、自分からは先輩にメールできないでいるから様子も気になってる。どうしてるのか。
「仕事で無理してないかな……」
結局、私はまだ先輩のことを考えている
職場での最初の付き合いが花見の席に強制参加というのは、毎年恒例の事ながらなんともかわいそうだ。
今日はその花見の日。あの日ノリちゃんは酔っていたにもかかわらず、すぐに実行に移してくれたらしい。そこまでは良かったのだけれど。
手元のスマホが振るえる。
【今日泊まりにいってもいいー?】
ノリちゃんからのメールだ。
メールでのやり取りしかしてないけど、どうやら木村と喧嘩したらしい。たぶん私が絡んでるだろうから断れるわけもない。
【今日は会社のお花見だから遅くなるけど、大丈夫?】
遅くなるって言っても私は一次会で抜けるけど。さすがにこの年の私が帰るのを止める人はいない。
【平気だよ、どっかで飲んでから行くからメールちょうだい】
「……やっぱり飲むんじゃん。仲直りしちゃえばいいのに」
とはいえ、原因はきっと私にあるんだろうから詳しく聞かないといけない。
それに、自分からは先輩にメールできないでいるから様子も気になってる。どうしてるのか。
「仕事で無理してないかな……」
結局、私はまだ先輩のことを考えている