初恋のカケラ【3/13おまけ更新】

     *****

「というわけで、会社の子主催の飲み会に参加する事になって……」

久しぶりにノリちゃんと待ち合わせて事の成り行きを聞かせていると、

「口出しするなって聡に言われてたから」

「うん、ごめんね。色々心配かけて」

「いや、私はいいんだけど。クルミ……その、大丈夫?」

「大丈夫といえば、たぶん。」

「なんか、外に目を向ける余裕が出たってことは……」

「うん……そうだね。そう言う事だと思う」

先輩との別れを理解して次に進む事。それを表してる。

「なんかでも、最近の若い子はすごいね」

「でしょう?!私もビックリしちゃって」

話題は愛羅ちゃんの事になり、その出会いを詳しく話していると、

「クルミは?その花見かバーベキューの時にいい人いなかったの?」

「は?!」

そう言われても。あの頃は……。
花見の時、隣を見てかっこいい人たちだなって思ったのは覚えてるけどただそれだけで。

バーベキューの時も楽しかったけど、特に誰っていうのはなかった。というか、よくみてない。

「まぁせっかくだからその子と一緒に楽しんだらいいわよ。若い気分に戻って」

そんな風に茶化して言うノリちゃんも久しぶりで。やっぱりノリちゃんにも相当心配かけてたんだなぁって思った。
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