初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
変わるも変わらぬも、自分次第
食事というのは味はもちろんの事、その時間を共にする相手との会話の内容によっても味覚の感じ方は違ってくるもの。今日の食事は、味覚も視覚も大満足でしかもほろ酔いでする会話も楽しく進んでいた。
残る所ドルチェのみとなったところで、奥からシェフらしき人が出てきた。たぶんこちらの席に向かっているようで、ここから見ても顔立ちの良さがよくわかった。
あーまたこれは、愛羅ちゃんがまた騒ぎそうな……
「こんばんは」
私たちの席まで来ると、そのシェフは巧さんに話しかけた。
「あ、どうも。今日もおいしかった」
「ふふ、それはありがとう。」
巧さんは友達に紹介してもらったと言ってた。お店の紹介じゃなくて彼を紹介してもらっていたのか初対面ではないようなやり取り。愛羅ちゃんも目をキラキラさせたまま、そのシェフを見ている。
そこで私たちの方を見てから、そのシェフは目を見開く。そして相良さんの方に向かって、
「あれ?キミは、桃華ちゃんの……」
知らない人の名前が出たけど、どうやら巧さん経由じゃなくてもこの人とも知り合いのようだ。
相良さんもすぐに気付いたのか、
「え?なんでいるんすか?東京に?」
「あぁ、向こうは親父に返したんだよね。ここは本当に俺の店」
向こうってことは相良さんがいたという地方のことだろうか。
残る所ドルチェのみとなったところで、奥からシェフらしき人が出てきた。たぶんこちらの席に向かっているようで、ここから見ても顔立ちの良さがよくわかった。
あーまたこれは、愛羅ちゃんがまた騒ぎそうな……
「こんばんは」
私たちの席まで来ると、そのシェフは巧さんに話しかけた。
「あ、どうも。今日もおいしかった」
「ふふ、それはありがとう。」
巧さんは友達に紹介してもらったと言ってた。お店の紹介じゃなくて彼を紹介してもらっていたのか初対面ではないようなやり取り。愛羅ちゃんも目をキラキラさせたまま、そのシェフを見ている。
そこで私たちの方を見てから、そのシェフは目を見開く。そして相良さんの方に向かって、
「あれ?キミは、桃華ちゃんの……」
知らない人の名前が出たけど、どうやら巧さん経由じゃなくてもこの人とも知り合いのようだ。
相良さんもすぐに気付いたのか、
「え?なんでいるんすか?東京に?」
「あぁ、向こうは親父に返したんだよね。ここは本当に俺の店」
向こうってことは相良さんがいたという地方のことだろうか。