初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
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「せーんぱい」
「あ、愛羅ちゃんおはよう」
月曜日から愛羅ちゃんは可愛い。いや、正確にはいつも可愛いのだけれど。
「金曜日はお疲れさまでした」
「いえいえこちらこそ」
「ランチのときに色々聞かせてくださいね」
「はいはい」
色々ってほど何もないけど、別れた後の事を聞きたいんだろう。
愛羅ちゃんとランチの約束をするとそのまま午前中の仕事に取り掛かる。
月曜の午前中はいつも仕事の効率が悪い。わかっててもなかなか体と頭の切り替えがうまくいかない。それでもなんとか気持ちを仕事に向けると、集中してそれに取り掛かった。
愛羅ちゃんがミニバックを持ってデスクに近付いてくる。気付いた時にはもうすでに休憩時間に突入していたらしい。三時間なんてあっという間だった、それだけ集中出来てたということか。
「ごめんごめん、じゃ行こうか」
あまりの日差しの強さに近くのお店に入ったけどすでに満席で、普段は行かない公園の近くのお店を目指す。
そこに行くには階段を上る事もあってなかなか行くチャンスがないお店だった。
お店につくとギリギリ最後のテーブルが空いていて、すぐに私たちは案内された。
「はぁよかった。ここで空いてなかったらどうしようかと思った」
「ほんとに」
早速ランチを頼むと「さぁクルミ先輩、全部聞かせてくださいね」そう言ってニッコリと愛羅ちゃんは笑った