初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
坂下くんのその言葉に気付いたのは私だけだったのか、ユキは私に小声で「あの二人ってそうだったの?」なんて聞くけど、そんなの私も今初めて知ったし。
二人の方に見やると、木村はまだ固まったままで。それを肴にノリちゃんと先輩は酒を酌み交わしてる。ソコ、おかしくない?
「そうだったんだね?私も知らなかった」
そう答えておいてから、はたと考えた。
関東大会出場を祝して集まろうと言ったのは幹事である木村だった。
その話が回ってきたのはノリちゃんから。てことは、あの飲み会の前には二人を連絡を取ってた事になる。
ノリちゃんとは、結構密に連絡を取ってるけど、そんな話一度も聞いたことない。
「なーんだ、クルミも知らなかったんだ?」
「うん、」
知らなかったよ。木村の想いもノリちゃんの気持ちも。
あの頃の私は自分の事で精いっぱいだったし、今回だってノリちゃんに……
あ、ノリちゃんに聞いてないんじゃなくて。私はきっと言わせる隙さえ与えずにいたんだ。
結局あの頃と同じ。
成長したつもりでいたけけど、結局やってるのは中学生みたい。
自分のことばっかりで周りが見えないだなんて最低。そう気づいてしまった私は、下を向いて小さくため息をついた。
二人の方に見やると、木村はまだ固まったままで。それを肴にノリちゃんと先輩は酒を酌み交わしてる。ソコ、おかしくない?
「そうだったんだね?私も知らなかった」
そう答えておいてから、はたと考えた。
関東大会出場を祝して集まろうと言ったのは幹事である木村だった。
その話が回ってきたのはノリちゃんから。てことは、あの飲み会の前には二人を連絡を取ってた事になる。
ノリちゃんとは、結構密に連絡を取ってるけど、そんな話一度も聞いたことない。
「なーんだ、クルミも知らなかったんだ?」
「うん、」
知らなかったよ。木村の想いもノリちゃんの気持ちも。
あの頃の私は自分の事で精いっぱいだったし、今回だってノリちゃんに……
あ、ノリちゃんに聞いてないんじゃなくて。私はきっと言わせる隙さえ与えずにいたんだ。
結局あの頃と同じ。
成長したつもりでいたけけど、結局やってるのは中学生みたい。
自分のことばっかりで周りが見えないだなんて最低。そう気づいてしまった私は、下を向いて小さくため息をついた。