初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
ハーフボトルのそれは、二人で飲みきれるようにと選んだもの。
ワイングラスに注ぎ、ノリちゃんに手渡す。
「クルミの新しい恋を願って」
「え、そんなのまだいいよ」
「何言ってんのよ。まだなんて悠長に言ってるとすぐにお婆ちゃんになっちゃうんだからっ」
「それはさすがにない」
「ま、そうだけどね。クルミの後輩の子も心配してくれてるんだしさ、」
その後に続く言葉はやっぱりわかってしまって。
「……善処します」
「なにそれ。」
「いいじゃん、はいはい、乾杯」
「乾杯」
そんな話で飲み始めたわりに、話の中心はノリちゃんのことで。
結婚式が間近になっても仕事の量は変わらないらしい。だとすればいつも以上の忙しさのはずなのに、肌あれもなく顔色もいい。
「やっぱり結婚するのって大変なんだねー」
「まぁ式とかしなきゃ、そうでもないんだろうけどね」
「私ならとっとと仕事辞めちゃうかも」
「聡は好きにしていいって言ってくれてるから、仕事は変わらずに続けようかなって」
自分らしくいられる状態で結婚するノリちゃん。
「これ、成仏させたら私もそんな相手見つかるかな」
「もちろんっ」
そう言ってもう一度乾杯し、本当に夜が明けるまで話続けた
ワイングラスに注ぎ、ノリちゃんに手渡す。
「クルミの新しい恋を願って」
「え、そんなのまだいいよ」
「何言ってんのよ。まだなんて悠長に言ってるとすぐにお婆ちゃんになっちゃうんだからっ」
「それはさすがにない」
「ま、そうだけどね。クルミの後輩の子も心配してくれてるんだしさ、」
その後に続く言葉はやっぱりわかってしまって。
「……善処します」
「なにそれ。」
「いいじゃん、はいはい、乾杯」
「乾杯」
そんな話で飲み始めたわりに、話の中心はノリちゃんのことで。
結婚式が間近になっても仕事の量は変わらないらしい。だとすればいつも以上の忙しさのはずなのに、肌あれもなく顔色もいい。
「やっぱり結婚するのって大変なんだねー」
「まぁ式とかしなきゃ、そうでもないんだろうけどね」
「私ならとっとと仕事辞めちゃうかも」
「聡は好きにしていいって言ってくれてるから、仕事は変わらずに続けようかなって」
自分らしくいられる状態で結婚するノリちゃん。
「これ、成仏させたら私もそんな相手見つかるかな」
「もちろんっ」
そう言ってもう一度乾杯し、本当に夜が明けるまで話続けた