初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
休み明け、いつもならどんよりした空気を纏って出勤するはずの愛羅ちゃんが、驚くほど爽やかに挨拶をした。
何かあったであろう事は明確で、聞くまでもない。
そのまま愛羅ちゃんを見ているとその理由はすぐに分かった。
右手の薬指に可愛らしいピンクの石のついた指輪があった。彼にもらいましたといわんばかりのデザインのもの。
だからそっと寄っていって、ロッカーにかけた右手を捕まえた。
「この前までなかったよねー。それ」
「あぁもうっ、クルミ先輩わかりますぅー?」
あぁそっか、この週末が誕生日とか言ってたっけ。それが彼からの誕生日プレゼントという事か。
「愛羅ちゃんによく似合ってる」
良く見れば、先輩からもらったあのネックレスとよく似ている。やっぱりこういうデザインは愛羅ちゃんみたいな子がつけてこそ似合う。
「ありがとうございますぅ」
フレンチネイルで整えられたその指に良く映える。
「それじゃ今週も頑張ってお仕事しようね」
「はいっ」
先輩の事を思えばまだ胸はチクリと痛むけれど。あきらかに考える時間は減っている。
きっといつかそれも想い出になっていくんだろう。
何かあったであろう事は明確で、聞くまでもない。
そのまま愛羅ちゃんを見ているとその理由はすぐに分かった。
右手の薬指に可愛らしいピンクの石のついた指輪があった。彼にもらいましたといわんばかりのデザインのもの。
だからそっと寄っていって、ロッカーにかけた右手を捕まえた。
「この前までなかったよねー。それ」
「あぁもうっ、クルミ先輩わかりますぅー?」
あぁそっか、この週末が誕生日とか言ってたっけ。それが彼からの誕生日プレゼントという事か。
「愛羅ちゃんによく似合ってる」
良く見れば、先輩からもらったあのネックレスとよく似ている。やっぱりこういうデザインは愛羅ちゃんみたいな子がつけてこそ似合う。
「ありがとうございますぅ」
フレンチネイルで整えられたその指に良く映える。
「それじゃ今週も頑張ってお仕事しようね」
「はいっ」
先輩の事を思えばまだ胸はチクリと痛むけれど。あきらかに考える時間は減っている。
きっといつかそれも想い出になっていくんだろう。