初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
男友達と休日を過ごす。
近所のパニーニ専門店。興味があったけど、一人じゃ入りづらくて一度も入った事がない。
何の気なしにその話をしたけど相良さんも気になってたって事で今日のブランチ場所に決定した。

「それで、おなかいっぱいになる?」

パニーニと飲み物のセット。私にはちょうどいいけど相良さんはそれだけで足りるのか。

「いや、全然」

やっぱり。パニーニーの二個セットもあるというのに、わざわざそれにしたのは。私に合わせるとか、そんなのは相良さんらしくないし。

「あ、お昼パンじゃない方が良かった?」

「いやいや、そうじゃなくてさ。このあとがあるから、一応控えてみた」

今日のメインはビールだから。って、

「そんなに飲むつもり?」

「飲む飲む。すげー飲む」

自信たっぷりに相良さんが言うからついつい吹き出してしまう。

「クルミちゃん笑いすぎ」

「あはは、ごめんごめん。だって、相良さん子供みたい」

確かにビールが楽しみなのもわかる。だけど、そんなに飲むなんて。

「ま、ビールもだけど、なんか色々うまそーだし。クルミちゃん一人でスイーツ独り占めは、なぁ」

「ちょ、相良さん欲張り過ぎるっ」

「おまたせしました」

出来たてパニーニがテーブルに届いて、そこで私たちは大人しくやりとりをやめた。とりあえず、お腹を満たさなければ、何も始まらない。
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