初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
「まぁ、もてそうだよね」
愛羅ちゃんの言うことには違いないので頷く。
「はぁ?!!何言っちゃってんですか?!そんな悠長な事言ってると横から掻っ攫われますよ」
「横からって……」
すごい剣幕で説得?をしようとしている愛羅ちゃんに圧倒される。
「だーかーらー。はいっ」
ニコニコと微笑んで私のスマホを掴んで目の前に置く。
もちろんそれに対して、怪訝そうな顔で見たつもり。だけどそんなの一切無視で、
「わかったら、次の約束メール入れてくださいっ」
「は?!」
「は?じゃないですって。そんな事じゃいつまで経っても進展しないじゃないですかっ。その、前に会ったときに次どこ行こうとかそんな話なかったんですか?」
「なくもないけど……」
愛羅ちゃんにはそこで先輩にあった事は話してなかった。そこで名前を出した所でもう終わった事だと一蹴されるのが目に見えてる。
「じゃ、そこ。金曜日に会う約束してください、今すぐにっ」
なんだって愛羅ちゃんは急にこんなに相良さん押ししてくるのか。そう疑問に思いながらもしぶしぶスマホを手に取った。