初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
外が見える席に陣取ってスマホをいじる愛羅ちゃん。ふと顔をあげて私に気がつくと中からニコニコしながら手を振る。いつもと様子が違うと思っていたけど、そういうわけでもないのかな。
飲み物をオーダーして愛羅ちゃんの待つ席に向かう。
「お待たせ」
「おつかれさまです」
とりあえず目の前の席に座る。だけど愛羅ちゃんの視線は窓の外。飲み物も手をつけた様子もない。
「愛羅ちゃん?」
「え?あ、はい」
「お茶じゃなくて、ご飯にする?」
愛羅ちゃんは一度スマホに視線を落とすと思い出したように飲み物に手を伸ばす。
その一連の動作にきっと巧さんからの連絡を待っているのだと思い、
「あー別にお茶でも大丈夫よ?」
「……はい」
機嫌がいい、朝はそう思っていたのに今は随分と元気がない。だけど相談事ならきっと自分から言ってくるだろうから先にこちらから切り出すことにした。
「金曜日、相良さんと飲みに行ったら偶然先輩と会っちゃってね」
「え?!先輩って元カレですよね?」
やっとスマホの暗い画面から視線をあげた愛羅ちゃんが驚いた顔で私を見る。
「うん、そう」
「うわー別れてから初じゃないですか?」
「……まぁ、」
本当は違うけど。それを話すと色々言わなきゃいけないから今は言葉を濁す。
飲み物をオーダーして愛羅ちゃんの待つ席に向かう。
「お待たせ」
「おつかれさまです」
とりあえず目の前の席に座る。だけど愛羅ちゃんの視線は窓の外。飲み物も手をつけた様子もない。
「愛羅ちゃん?」
「え?あ、はい」
「お茶じゃなくて、ご飯にする?」
愛羅ちゃんは一度スマホに視線を落とすと思い出したように飲み物に手を伸ばす。
その一連の動作にきっと巧さんからの連絡を待っているのだと思い、
「あー別にお茶でも大丈夫よ?」
「……はい」
機嫌がいい、朝はそう思っていたのに今は随分と元気がない。だけど相談事ならきっと自分から言ってくるだろうから先にこちらから切り出すことにした。
「金曜日、相良さんと飲みに行ったら偶然先輩と会っちゃってね」
「え?!先輩って元カレですよね?」
やっとスマホの暗い画面から視線をあげた愛羅ちゃんが驚いた顔で私を見る。
「うん、そう」
「うわー別れてから初じゃないですか?」
「……まぁ、」
本当は違うけど。それを話すと色々言わなきゃいけないから今は言葉を濁す。