初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
今日も相良さんは部屋の前まで送ってくれた。
こんなに近所に住んでるっていうのに、いつもきちんと送ってくれる。なんだかそれが嬉しくもあり、照れくさくもある。手を出すなんて言っておいて、それは本当に手だけで。ここ数日会っているのに、付き合い始めたあの時のキスだけ。今日は月曜だし、泊まるとかそういう事じゃないけれど、なんていうのか……。
「私、贅沢なのかな」
誰もいない部屋でポツリと呟いた。
それに答えるかのようになりだしたスマホ。
着信中:ノリちゃん
名前を確認してすぐにタップする。
『あークルミ?今平気?』
「うん、今帰ってきた所だから大丈夫」
『月曜から残業?』
「ううん、ご飯食べて帰ってきた所」
『そう、あのさ……』
この前会ったときにあまり話せずに別れたからどうやら不完全燃焼だったらしい。本当の事を言えば木村が居ない方が良かったなんて。
「んーお正月かー。帰ろうとは思ってるけどまだわかんないや」
去年は先輩との事があったし、未だにちょっと帰りづらい。あの人とはダメになりましただなんて。だから親には会わせたくなかったけどこればっかりは仕方がない。
それに、相良さんはどうするんだろう。
こんなに近所に住んでるっていうのに、いつもきちんと送ってくれる。なんだかそれが嬉しくもあり、照れくさくもある。手を出すなんて言っておいて、それは本当に手だけで。ここ数日会っているのに、付き合い始めたあの時のキスだけ。今日は月曜だし、泊まるとかそういう事じゃないけれど、なんていうのか……。
「私、贅沢なのかな」
誰もいない部屋でポツリと呟いた。
それに答えるかのようになりだしたスマホ。
着信中:ノリちゃん
名前を確認してすぐにタップする。
『あークルミ?今平気?』
「うん、今帰ってきた所だから大丈夫」
『月曜から残業?』
「ううん、ご飯食べて帰ってきた所」
『そう、あのさ……』
この前会ったときにあまり話せずに別れたからどうやら不完全燃焼だったらしい。本当の事を言えば木村が居ない方が良かったなんて。
「んーお正月かー。帰ろうとは思ってるけどまだわかんないや」
去年は先輩との事があったし、未だにちょっと帰りづらい。あの人とはダメになりましただなんて。だから親には会わせたくなかったけどこればっかりは仕方がない。
それに、相良さんはどうするんだろう。