初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
クリスマスの特別メニューにいつも以上に食が進み、当然つられてお酒もすすむ。

最初からそうだったけど、相良さんといるとお酒の量が増える。のわりには具合が悪くなるような事もなく、良い気分になるのは何故なのか。

「美味しかったー」

「ん、良かった」

満足げに微笑む相良さん。いつもは顔色一つ変わらないけど今日はちょっと頬がピンクに染まってる気がする。

「あ、」

「ん？どうした？デザート足りなかった？」

「もうっ、そうじゃなくて」

デザート別腹はそうなんだけど。それよりも、シャンパンもワインも冷やしてある。

「まだいけそうに見えたからな」

「そこは否定しないけど。今日こんな早くに会えると思ってなかったから。……うちにシャンパンとワインが用意してあるんだけど」

「そうだったんだ？あー俺ならまだいけるけど？」

うん、たしかにまだいけそうだし時間も早いけど、明日も仕事だし……。

迷っていると相良さんが「ちょっと待ってて」と言って立ち上がり下に降りていく。

ケーキがあるわけじゃないし、お酒ならまた今度でもいいけど……もうちょっと一緒に居たい。
お酒あるって言ったらうちに来てくれるかななんて私の気持ち。アッサリ相良さんに見破られたかも。
< 602 / 820 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop